上場するということ

2012年7月5日

すっかり更新が滞ってしまい申し訳ございません。

大阪市北区中津の公認会計士・税理士の小澤悠二です(この長い自己紹介はHPに詳しい友人に「多くの方に見てもらえるように」とのアドバイスをいただいて実行しております)。

思った以上に忙しくさせていただいており、皆様に感謝しております。小規模事務所においてはこのような状況がブログの更新頻度に端的に表れてしまい、いい意味で生々しく感じております。今後も無理せず更新していこうと考えております。

さて、題名の「上場するということ」ですが、先月、若手経営者の会合で上場について講義をさせていただきました。

上場は別の言葉で「株式公開」ともいいます。これは会社が「公けに開かれる」こと、つまり、プライベートからパブリックになる意味が含まれています。

上場は金銭的、社会的信頼性など多くのメリットがありますが、今回はメリットを強調しすぎることなく、上記の「パブリック」について時間を割いて話をさせていただきました。

講義が終わった時、経営者の皆様のモチベーションを上げるという意味ではあまり反応はよくないように見えました。失敗したかなと思いながら打ち上げに参加したところ、以下の言葉を聞いてそうではなかったことがわかりました。

「上場って人間の究極の選択を端的に表していますね」

経営者の皆様の反応は鈍かったのではなく、「めちゃめちゃ考えていた」とのことでした。簡単に言えば「名誉も金も手に入るが、会社が自分のものじゃなくなる」ことを考えると絶対上場!というわけにはいかないとのことです。

私は税務に加え、上場のコンサルティングもしております。わかっているつもりではいますが、「経営者の会社に対する思いをきちんと理解する」こと、つまり、社長と同じ目線で会社と向き合うことの大切さをさらに実感しました。


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中小企業金融円滑化法

2012年1月13日

昨年末の12月27日に金融庁は2012年3月末までの時限法であった「中小企業金融円滑化法」を1年延長し、2013年3月末までとしました。

「中小企業金融円滑化法」とは金融機関に対し、資金繰りの厳しい中小企業からの申し出があれば返済条件を見直す努力義務を課す法律です。

この目的は当時リーマンショックで逼迫した中小企業の資金繰りを助けるというものでした。中小企業は当面の借入金返済負担が楽になり、本業に集中することができます。

しかし、借入金総額が変更になっているわけではないので、いずれ借入金は返済する必要があります。返済猶予を受けている中小企業に求められていることは、「現状の資金繰りを回るようにすること」ではなく、「2013年3月末までに資金繰りを借入返済をできる水準まで回復させること」です。

では、何をしたらいいか。新たな分野への進出、販路の開拓、抜本的な経費削減など何から手をつけたらいいかわからない状況ですが、このブログでよく書かせていただいている「自社の強み」をきちんと把握し、淡々と対処していくことが求められていると考えております。


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会社の強み

2011年12月3日

小澤会計事務所が経営コンサルティングを行うとき、必ず社長と話し合うことが1つあります。

「御社の強みはなんですか?」

この質問には本当に簡単に答えていただいています。

例えば「アメブロにたくさんの人が集まる」という答えをいただいた場合、会社ではないですが、それは「強み」です。

次に、その強みを最大限に生かす方法を考えます。

とりあえず、「アメブロにたくさんの人が集まる」ならば「自社のHPにたくさんの人を集めてください」になります。

そのうえで自社のHPでなにができるかを考えます。ここからは具体的になるので書くのは難しいですが、これだけです。

この「なにができるか」ですが、思考のコツは「資源を大事にする」ことです。

簡単に説明差し上げると、「たくさんタマネギがあります。どうしますか?」という質問に対してどう回答されるでしょうか?

これを会社とするならばたくさんのタマネギを安く生産できる、または、安く仕入れられるというのが強みです。

①スーパーに売る…まず思いつく方法だと思います

②商社に売る…販路をきちんとしてくれるので良い方法だと思います

この2つに加えて

③自社で消費者に売る

ここまで考えるのが「資源を大事にするというコツ」です。そのタマネギをブランド化し、インターネット通販で直接消費者に売る。

インターネット通販サイトがうまくいけばタマネギだけでなく、サイトに来てくれる消費者も自社の「強み」になり、次の事業へのアイデアも浮かびやすくなります。

小澤会計事務所でも、年末に向けて「事務所の強み」「強み(資源)を大事にするには」について振り返り、新年を迎えたいと思います。


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中小企業の振込手数料負担

2011年11月4日

小澤会計事務所では設立当初からお付き合いしている会社が多くあります。

それらの会社の社長からよく言われるのが「銀行の振込手数料が高い」ということです。

会社にとって銀行との付き合いは大事で、会社の規模が大きくなるにつれて、メインバンクができていきます。

そういう意味では「どの銀行に口座を作るか」は経営判断であり、小澤会計事務所では相談がなければ「ここがいい」という指導はしていません。

では、上記の相談をいただいた場合にどう回答するか、「じゃあ手数料の安い銀行の口座も作りましょう」です。

手数料の安い銀行はネット専門の銀行になります。

どの点が有利かといいますと、もちろん振込手数料が安いことですが、それ以外にも

①月額基本料が無料

②ATMを使った入出金の手数料が安い

など、多くあります。

そのような有利な点をご説明し、社長に経営判断をしていただきます。

そのあと、小澤会計事務所では以下のような使い方をお勧めしています。

これは振込手数料が安いことや細かい入出金を便利にするために月額手数料無料のネット専門口座を作ったのであれば、その口座はその目的で使うべきという考え方に即しています。

①多額の預金は置かない

②支払専門の口座とし、入金口座にはしない

すなわち、支払日が近くなったら必要な金額をメインで使っている口座から一括して移し、そこから各取引先へ振込を行うという使い方です。

小澤会計事務所では当然ですが「節税」は非常に重要であると考えています。それは、「会社から出ていくお金を減らす」ことが会社の安定、成長に重要で、節税もその一つの手段と考えているからです。あくまで節税は会社から出ていくお金を減らす一つの手段です。同様に経費をできる限り節約することも会社から出ていくお金を減らす手段です。


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PPM分析

2011年8月20日

PPM(Product Portforio Management)分析とは経営戦略を考える際の代表的な手法です。

市場成長率とマーケットシェアの2つの軸でそのサービスをあてはめ、戦略を立案します。

①市場成長率が高く、自社のマーケットシェアも高い場合

以前SWOT分析で登場したAさんのビジネスはガーデニングのSNSを作るというものでした。

ガーデニングそのものは目新しくはありませんが、ガーデニングのSNSはあまりないようで、Aさんは、SNSをきちんと運営するという点では、このカテゴリーに入ると考えています。

このカテゴリーは「花形」といわれ、まだまだ成長する分野ですので多くの資金を必要とします。ただし、シェアが高いことから、この分野の成長率が下がった際、投資が減少し、大きな資金流入が見込めます。

②市場成長率は低いが、マーケットシェアは高い場合

ビジネスは最終的にこの分野にもってくるために行います。この分野は「金のなる木」と言われています。

成長が鈍いため、多くの資金は必要ではありませんし、シェアが高いため、多くの資金が流入します。今のビジネスがこの分野に入ったら、上記①などに余剰資金を投資し、新たな金のなる木を育てていきます。

③市場成長率は高いが、マーケットシェアは低い場合

この分野を「問題児」といいます。なんとかしてシェアを高める方策を策定・実行していかなければなりません。

Aさんは自身のビジネスはこの分野かもしれないとも考えていますので、SNSサイトの閲覧数を今の何倍も高めなければならないと考えています。

検索上位に入る方策を練る、雑誌などに広告を載せる、タレントを起用する、コンテンツを充実させるなど、やることは山積みです。

④市場成長率が低く、マーケットシェアも低い場合

この分野は「負け犬」といわれ、撤退を考えないといけない分野になります。Aさんがなんら工夫のないガーデニング用品販売の会社を作ったならば、ガーデニングそのものの成長率が高いとはいえないため、Aさんのビジネスはこの分野に入ってしまうかもしれません。

PPMという手法は非常に大きな概念で、これだけではなんの判断もできないかもしれません。Aさんのビジネスでもガーデニングという分野とITという分野を分けて考えれば違う結論になります。しかし、AさんのビジネスはITをきちんと使いこなさなければ危ないというのは簡単にわかります。


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SWOT分析

2011年7月30日

今回は経営分析の基本中の基本であるSWOT分析について説明します。

SWOT分析とは、まず、自社内部を分析し、①強み(Strengths)と②弱み(Weakness)を書き出します。

次に、外部環境を分析し、ⅰ機会(Opportunity)ⅱ脅威(Threat)を書き出します。

例えばガーデニングとパソコンが大好きなAさんが以下のように書き出したとします。

①強み…ガーデニングの知識は誰にも負けない。パソコンの知識は充分である。

②弱み…お金の扱いがわからない。会社を運営できる自信がない。

ⅰ機会…景気が不透明であまりお金をかけず、外出しなくてよい趣味を見つけたい人が多い。

ⅱ脅威…ガーデニング自体は目新しいことではない。ガーデニングの知識を商売にできている人は少ない。

ここまでできたら次に書き出したことを組み合わせて戦略(解決策)を練ります。組み合わせは以下の4種類になります。

①かつⅰ…この部分は積極的に売り出しを行う戦略をとります。Aさんはインターネットを使ったガーデニングサイトを作ることにしました。

①かつⅱ…Aさんは商売になるのかどうか、ガーデニングを取り扱っている会社は多いのではないかという脅威に対し、強みを使って他社と差別化できないかを考えました。その結果、一方的な情報発信サイトでなく、SNSにし、サイトに参加してくださる皆様が自身の作品を発表できるものにすることにしました。商売になるかについては、花屋さんや肥料屋さんに広告を出してもらうことと、通信販売を行うこと、定期的に教室を開くことを考えました。

②かつⅰ…Aさんは自覚し、簿記の勉強を始めました。また、税理士の力も借りることにしました。

②かつⅱ…Aさんは商売を始めることを考えましたが、この部分があまりに大きい場合、その商売は行わないという決定をします。

SWOT分析は会社を設立したい場合や新規事業を考えている場合など様々な場面に使えます。

また、経営戦略はSWOT分析だけでなく、いろいろあります。

今後定期的にAさんの例を使ってさまざまな経営戦略をご紹介していこうと思います。


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資金調達

2011年5月6日

中小企業(クリニック)のもっとも大きな悩みは資金調達です。

今回は当事務所の資金調達に関する考え方を書いていきたいと思います。

まず、顧問先様の資金調達について、解決策を提示するのは顧問の会計事務所でなければならないと考えています。

この理由は以下をお読みいただけたらおわかりいただけると思います。

また、資金調達は当事務所でなく、顧問先様の力により成功するものです。

そのため、当事務所では顧問先様に対する資金調達に関して成功報酬はいただいておりません

なぜ、顧問先様の力により成功するものなのか、それは決算書の内容により融資は判断されるもので、決算書の内容は、顧問先様の努力の成果であるからです。

節税は非常に大切ですが、顧問先様のニーズはさまざまです。資金調達を計画している場合、節税をしないほうがいいこともあります。

会計事務所にはこれらのバランスをきちんと把握し、アドバイスする能力が求められています。言いかえれば、これをできるのは顧問会計事務所以外にありません。

つまり、資金調達における会計事務所のもっとも重要な役割は資金調達に至るまでの通常の顧問契約における業務なのです。

もちろん、会計事務所は資金調達時の創業・事業計画書の作成支援、金融機関との面接時にアピールするポイントを明確にする支援を適切に行わなければなりません。

しかし、これらの内容も明確かつ実現可能な将来計画があることが必要で、かつ、顧問先様になんらかの「強み」がある場合、説得力のあるものになります。

そのため、当事務所は顧問先様の「強み」はなにかを明確にしてその「強み」を意識して本業を行っていただくことが大切だと考えています。

・・・非常に固い文章になってしまいました。。これは大切なところだと思いまして。

ご連絡をいただいた際にこんな固い対応をいたしませんので、ぜひお気軽にご相談ください。


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