繰越欠損金の控除限度額

2012年1月6日

23年税制改正法が昨年の11月30日に成立し、12月2日から公布されています。

今回は23年税制改正法のうち「繰越欠損金」について書こうと思います。

今までは①控除限度額が所得の100%で②使用制限期間が7年でした。これが今回の改正で①控除限度額が所得の80%で②使用制限期間は9年になります。

また、この改正の適用は平成24年4月1日以降開始する事業年度からとなっています。

しかし、この改正の①の控除限度額は「大法人」に限っています。大法人とは単純にいえば「事業年度末の資本金の額が1億円超の会社」であるため、多くの中小企業には関係ありません。

中小法人においては①控除限度額が所得の100%で②使用制限期間が9年となっており、有利な改正となります。

私は税務業務と監査業務をしていますが、この改正は監査業務に大きな影響を及ぼします。以前にもこのブログに書いたことがありましたが、税効果会計に大きな影響を及ぼす場合が多いからです(影響のない場合も多いです)。

1月下旬から12月決算及び12月四半期決算の発表が始まります。税制改正の影響でここで大きな損失を出す会社があると思います。大きな損失を出した会社の損失の原因が損益計算書の「法人税等調整額」という科目であり、それを除けば損益が悪化していない場合、業績悪化の原因はおそらく税制改正の影響であり、現時点での収益力や資金繰りの悪化を示すものではない点、ご注意いただけたらと思います。

加えて、税制改正の公布が12月2日のため、11月以前の決算や四半期決算では税効果の影響は損益計算書に反映されません(後発事象で記載する会社はあると思います)。11月以前の決算と12月以降の決算を比較する際にはご注意いただければと思います。

 



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